Ace Attorney Justice For All(逆転裁判II)北米版プレイ日記(6)
前回、検察側証人として、
おなじみ「Detective Gumshoe(ガムシュー刑事)」が入廷し、
「被害者は、被告の物とみられる眼鏡を固く握り締めていた」
といった証言をしました。
しかも、それに加えて検察側には、
更なる「Decisive evidence(決定的証拠)」なる代物があるみたいなのですが…
…と、その前に、
この「Maggey Byrde(マギー・バード)」が殺人の罪で告訴されている、
当審理に関わる諸々の事柄について、
正直まだいまいちよく分かっておりませんので、
前回「Court Record(法廷記録)」を閲覧できるようになったことでもありますし、
今回は先に「被害者」および「被害者の検死報告書」を、
閲覧してみるところから再開していきたいと思います。
Dustin Prince(ダスティン・プリンス)
Age: 30(年齢:30歳)
Gender: Male(性別:男性)
「The victim, and a policeman.
It seems that he was dating the defendant, Maggey Byrde.
(本件の被害者、職業は警察官。
事件のあった日、被告マギー・バードとデート中だったものと見られている。)」
本件の被害者。
上記説明文、及び検察側の主張によれば、
被告「Maggey Byrde」の「The lover(恋人)」だった、と考えられているようです。
当の本人であるマギーは、その事を「否定」していましたが…(詳しくはこちら。)
日本版での彼の名前は「町尾守(まちおまもる)」。
由来はそのものずばりの「町を守る」ですね。
何ともストレートなネーミングです。(笑)
きっと、生前は町民に慕われる良いお巡りさんだったのでしょう。
一方、北米版では「Dustin Prince(ダスティン・プリンス)」となっています。
一見すると、なんだかとてもカッコいい名前ですが、
おなじみ「Ace Attorney Wiki」によると、
「Dusting (for finger) prints(ダスティング(フォー・フィンガー)プリンツ)」のもじりなんだとか。
「dust(ダスト)」は、文字通り「塵芥(ちりあくた)、埃」の意ですが、
「埃を払う、粒子状の物で擦る」などの動詞としての意味も持ちます。
「Dusting (for finger) prints」は、直訳するなら「指紋で塵払う」といったような意味になります。
え?どういうこと?
この北米版での名前の由来については、
ゲームを進めていけば自ずと判明しますので、
この後また改めて触れたいと思います。
Dustin's Autopsy Report(ダスティンの検死報告書)
Type: Reports(タイプ:報告書)
Received during the preliminary hearing.(予備聴取の際に受け取った。)
「Time of death: 9/6 at 6:28 PM
Cause: Broken neck.
Body was also covered in bruises.
(死亡推定時刻:9/6午後6時28分、
死因:頸椎骨折による。
また、遺体には多くの打撲の痕跡が残されていた。)」
「bruise(打撲、打ち身)」
続いて、被害者「Dustin Prince」の検死報告書。
前回の「Detective Gumshoe(ガムシュー刑事)」の証言にもありましたが、
園内高所より低所に突き落とされ、
その衝撃により首の骨が折れてしまったことにより死亡したようです。
また、死亡推定時刻が「やけにハッキリしている(下一桁まで正確に判明している)」理由としては、
死亡時、落下の衝撃により、ダスティンの着けていた時計が壊れて「止まっていた」ためであり、
実際の検死の結果からも「時刻にズレが生じていない」ため、
「時計が止まっていた時刻」が、そのまま「死亡時刻」として採用されたと考えられます。
当然検察側は、
「ダスティンを突き落として殺害した犯人は、
恋人であり、当時被害者とデート中だった、被告マギー・バードだ!」
と主張しているわけですね。
そして、前回判明した、
「マギーの物とみられる眼鏡を、被害者は固く握り締めていた」という事実も、
証拠品の「壊れた眼鏡」と共に提示されてしまったわけです。
勿論、当のマギーは、これについても、
「その眼鏡は私の物じゃない!」
と否定しているわけなのですが…
以上が、本件の「概要」になります。
これでおおよそ、
「この審理は何について争われている裁判であるのか」、
「今フェニックスが置かれている状況はどのようなものなのか」、
が見えてきたと思います。
全く!
「どこかの誰かさん」が「記憶喪失」になってしまったせいで、
とんだ手間だよ!
それでは引き続き、
前回の続き、「壊れた眼鏡」に加え、
検察側が更に「Decisive(決定的)」だと主張する証拠についての、
ガムシュー刑事の証言を聞くところから再開していきたいと思います。
「-- Decisive Evidence --」
「--決定的な証拠--」
Gumshoe
「There's something even more incriminating than the glasses
under the victim's body, sir.」
ガムシュー
「実は、被害者の遺体の下から発見された眼鏡などよりも、
更に致命的な証拠が発見されているのです、裁判官殿。」
「incriminate(罪があるとする、(証言や証拠によって)有罪にする)」
Gumshoe
「During his date, the victim was pushed from the bench area.」
ガムシュー
「デートの最中に、被害者は園内高所のベンチがある辺りから突き落とされた、
というのは先程も証言した通りでありますが。」
Gumshoe
「But he managed to write the culprit's name on the ground where he landed.」
ガムシュー
「しかし、どうやら最後の力を振り絞り、落下した先の地面に下手人の名前を書き綴っていたようなのです。」
Gumshoe
「I don't like saying it,
but it was clearly the defendant's name, ”Maggie”, sir.」
ガムシュー
「正直、こんなことは言いたくないのでありますが、
そこにはハッキリ、”マギー”と、被告の名前が見て取れるのです、裁判官殿。」
うん…?んん?んんん!?
Gumshoe
「With this piece of evidence and the glasses,
it's hard to say she's not the culprit.」
ガムシュー
「この事実と、発見された眼鏡を加味して考えれば、
正直申しまして、被告が真犯人ではない、とは言い難いのです。」
Payne
「This is a picture of the writing, Your Honor.」
ペイン
「そしてこちらが、その書き綴られた名前、
被害者のダイイング・メッセージが写し出された写真になります、裁判官。」
Judge
「Why, this is...!」
裁判官
「なんと、これは…!」
Judge
「Yes, I can see the name is clearly written here.」
裁判官
「確かに、ハッキリと名前が書かれてあるのが見て取れますね。」
確かに、「名前は書かれてある」ね。
しかもハッキリと。
Payne
「The prosecution would like to submit this picture.」
ペイン
「無論検察側は、こちらの写真も提出したいと考えております。」
Judge
「Understood.
The court accepts it into evidence.」
裁判官
「解かりました。
当法廷は、そちらの写真も証拠品として受理します。」
Crime Photo 2(現場写真2)
Type: Photographs(タイプ:写真)
Submitted as evidence by Prosecutor Payne.(証拠品としてペイン検事より提出された。)
「Crime Photo 2 added to the Court Record.
(現場写真2をコート・レコードに加えた。)」
Phoenix
「As if the glasses alone didn't make you look suspicious,」
フェニックス
「百歩譲って、眼鏡だけならまだなんとか言い逃れ出来たのかもしれませんけど、」
Phoenix
「the victim even wrote your name clear as day on the ground!」
フェニックス
「あんなにハッキリと、あなたの名前が地面に書き残されていた、となっては…!」
…うん。確かに、「名前は」書かれてあるみたいだよね。
「A person's name」は、ね。
Byrde
「But, but, but, I already told you!
Those glasses aren't mine!!」
バード
「でも、でも、でも、言ったじゃないですか!
あの眼鏡は私のじゃないって!!」
いや、だからフェニックスも、
「As if the glasses alone didn't make you look suspicious.」
って言ってんじゃん。
要するに、今話題になっている重大な「問題点」とは、
「The glasses」なんかじゃないってことなんですけど…^^;
Phoenix
「And how do you explain his dying message?」
フェニックス
「それじゃあ、被害者のダイイング・メッセージについては、どう申し開きするつもりなんですか?」
ちょっと意地悪っぽいけど…
確かにそれはおっしゃる通り。
…とか言いつつ、このフェニックスの問いには、
実は至極「簡単に」答えが出せるんですけどね。(笑)
Byrde
「It's a conspiracy!
I'm not guilty, sir!」
バード
「これは陰謀ですよ!
私は無実なんです、弁護士殿!」
「conspiracy(陰謀、謀議)」
それでは答えになっておらんッッッ!
Judge
「Mr. Wright, you may cross-examine the witness.」
裁判官
「それではライト君、証人に反対尋問を行なってください。」
Phoenix
「Cross-examine?」
フェニックス
「反対尋問?」
Byrde
「This is it!
I'm counting on you!」
バード
「ついに来ましたね!この時が!
頼りにしてますよ!」
Phoenix
「Sure... But what am I supposed to do?」
フェニックス
「ええ…って、でも僕は一体何をどうすれば?」
Byrde
「WHAT!?」
バード
「ほんと、一体なんなんですかっ!?」
Byrde
「This isn't like you at all!」
バード
「全然らしくないじゃないですか!一体全体どうしちゃったっていうんですか!?」
Byrde
「Normally, this is the part
where you get in the witnesses' faces!」
バード
「普通、ここは証人に対してビシッと煽る、
弁護士フェニックス・ライトの真骨頂とも言える場面じゃないですか!」
「get in one's face(人をイライラさせる、人を困らせる)」
なんだよ「Where he gets in the witnesses' faces.」って。(笑)
エライ言い様ですね。(笑)
ですが…
今の彼は…
…って、もういい加減、
このツッコミ、シンドくなってきたんですケド…^^;
Phoenix
「Get in their faces and do what?」
フェニックス
「煽って、イラつかせて、その後どうすれば?」
お前も「何も憶えてない」割には、
シレッとナチュラルに受け入れてんじゃねーよ。(笑)
Byrde
「I guess there's no way around it!」
バード
「もう!仕方ないですね!」
「There is no way around it.」=直訳「他に方法は何も無い。」
Byrde
「OK, I'm going to lend you a hand!」
バード
「分かりました、ここは私が手を貸しましょう!」
エライすんまへん。^^;
Byrde
「The prosecution's witnesses all hide things from the court,」
バード
「検察側の証人っていうのは、往々にして何か隠しているものなんです、」
そう言い切ってしまっていいものなのだろうか…
かなり「語弊がある」ような気がしますが…^^;
Byrde
「which means they lie from time to time.」
バード
「要するに、言い換えれば、時として嘘をついているってことでもあるんですよ。」
「from time to time(時々)」=直訳「時から時へ」。
Phoenix
「Lie?」
フェニックス
「嘘?」
Phoenix
「But... isn't that detective your superior?」
フェニックス
「でも…あの刑事さん、あなたの先輩なのでは?」
「superior(上官、上役、先輩)」
Byrde
「Well, even if they don't mean to lie,
sometimes people just remember things wrong.」
バード
「うーんと、例えば、別に初めから嘘をついてやろうっていうんじゃなくたって、
時として人は思い違いや勘違いをしてしまうってこともあるわけじゃないですか。」
Phoenix
「Hmm, like that detective.
He does sort of look like a scatterbrain...」
フェニックス
「うーん、確かにあの刑事さん…
なんか、そそっかしそうな感じですもんね。」
「scatterbrain(頭の散漫な人、気の散る人、そわそわした人)」
お前、ガムシューの何知ってんねん!
「何も覚えてない」割に、随分な言い様ですね。^^;
Byrde
「It doesn't matter!
Either way, it's bad for us, sir!」
バード
「そういうこと言ってんじゃなくて!
証人が嘘をついてるにせよ、勘違いしてるにせよ、
事実と違うことを証言してるってことは、私たちにとっては最悪なんですよ、弁護士殿!」
「either way((二通りの)どちらにしても、どのみち)」
Byrde
「That's why when you question witnesses,
you have to find and expose their lies!」
バード
「つまり、まずは事実に反する点を質問により洗い出し、
その後、なんとかして嘘を暴かなければならないってことなんですから!」
Judge
「Mr. Wright.
Your cross-examination, please.」
裁判官
「ライト君。
そろそろ、いい加減に反対尋問を始めてください。」
Phoenix
「Y-Yes, Your Honor.」
フェニックス
「は、はい、裁判官。」
エライすんまへん。^^;
Phoenix
「(Talk about trial by fire.
Here goes nothing.)」
フェニックス
「(まるで火の審判にかけられてる気分だ。
正直言って、これからどうなるのか皆目見当もつかないな。)」
「trial by fire」=「A test in which a person is exposed to flames
in order to assess his/her truthfulness, commitment, courage, etc.
(真実性、言質、度胸などを品評するために、炎によってそれらを暴かせる試験。)」
=直訳「火による審判」。
かつて「罪人や罪の疑いのある者に対して、自ら火に向かわせるよう強要し、
火傷などを負えば有罪、そうでなければ無罪。」とした裁定法に因るものからか。
日本における「クガタチ」みたいなものか?
「盟神探湯(くかたち、くかだち、くがたち)」は、古代日本で行われていた神明裁判のこと。
ある人の是非・正邪を判断するための呪術的な裁判法(神判)である。
探湯・誓湯とも書く。
対象となる者に、神に潔白などを誓わせた後、探湯瓮(くかへ)という釜で沸かした熱湯の中に手を入れさせ、
正しい者は火傷せず、罪のある者は大火傷を負うとされる。
毒蛇を入れた壷に手を入れさせ、正しい者は無事である、という様式もある。
あらかじめ結果を神に示した上で行為を行い、その結果によって判断するということで、うけいの一種である。
~Wikipediaより~
「Here goes nothing.」=「Indicates a lack of confidence or certainty about the activity about to be tried.
(これから行われようとしている事についての信頼性、或いは確実性の欠落を指摘する。)」
=直訳「これはなんにもならない。」
Phoenix
「(As long as I can ”expose the lies”,
we should be alright.)」
フェニックス
「(でも、”証人の嘘を暴くことが出来さえすれば”、
とりあえずはオッケーってことみたいだ。)」
「As long as I can expose the lies, we should be alright.」
=直訳「嘘を暴き続けていられる限り、万事無事である。」
相変わらず、頼りないな…
ま、仕方ないんですが。(笑)
というわけで、次回はガムシュー刑事の証言に対して、
「Cross-examination(反対尋問)」をしていきたいと思います。
マギーが言っていた通り、
まさに「This is it!」、
これこそがこのゲームの「醍醐味」なポイントですね!
勿論、再三言っている通り、
このエピソードは「チュートリアル」的な側面がありますので、
ハッキリ言って、難易度的には「簡単」です。(笑)
登場人物のみなさんは全員「節穴」であるみたいなので、全く気付いていないようですが(笑)
賢明な方なら、もう既にガムシュー刑事の「Lie(嘘…じゃないけど(笑))」に、
きっとお気づきになられた事でしょう。
それでは次回、反対尋問の場面から再開していきたいと思いますが、
その前に、冒頭で書いた「被害者」の話に少し目線を戻してみたいと思います。
被害者「Dustin Prince(ダスティン・プリンス)」の名前の由来は、
「Dusting (for finger) prints(ダスティング(フォー・フィンガー)プリンツ)」のもじりで、
意味は「指紋で塵払う」だ、と書きましたが、
おそらくは、今回出てきた「砂地の地面に指で犯人の名前を書き残した」ことから、
「Dusting for finger prints」転じて「Dustin Prince」という名前にした、ということだったのでしょう。
…はい、それだけです。(笑)
それではまた次回、お会いしましょう。
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