Phoenix Wright Ace Attorney(逆転裁判)北米版プレイ日記(60)
「September 8, 3:37 PM
Detention Center
Visitor's Room」
「9月8日、午後3時37分
留置所
面会室」
Phoenix
「I can't believe it's only been a day since the first trial.」
フェニックス
「審理初日からたった1日しか経過していないなんて、まるで信じられない。」
Phoenix
「My trial begins tomorrow.」
フェニックス
「明日、僕の審理がスタートする。」
少しややこしいので補足しますが、
審理初日が終わったのは「9月7日」で、フェニックスが逮捕されたのも同日の7日です。
その「翌日」の「9月8日」の午後3時37分が現在の日時となります。
フェニックスの審理は翌「9月9日」に始まりますので、
マヤの審理から数えると「2日後」ということになります。
Phoenix
「White's going to set a trap for me.」
フェニックス
「ホワイトは、僕をハメる罠を用意してくるだろう。」
Phoenix
「And the prosecution will be in on it, of course.
Edgeworth, included.」
フェニックス
「当然、検察側はそれに乗ってくるはずだ。
勿論エッジワースも。」
Phoenix
「An attorney was assigned to me by the state, yesterday.」
フェニックス
「昨日、僕の国選弁護人が選任された。」
「assign(割り当てる、あてがう、選任する)」
Phoenix
「I refused.
I had an idea.」
フェニックス
「僕はそれを断った。
ひとつ考えがあったからだ。」
…前回ホワイトの謀略によりミアを殺害した殺人犯として逮捕されてしまったフェニックス。
当然、即刻留置所に入れられてしまいました。
「ひとつのアイディアがある」ため国選弁護人を断ったらしいですが、果たして……
Maya
「Wright!」
マヤ
「ライト!」
Maya
「Mr. Wright!」
マヤ
「ライトさん!」
Phoenix
「Oh, Maya!」
フェニックス
「ん、ああ、マヤ!」
Phoenix
「Great, they let you out of detention.」
フェニックス
「良かった、君は留置所から釈放されたんだね。」
Maya
「Just now, yes.
It's all thanks to you!」
マヤ
「はい、ついさっき。
これも全て、あなたのおかげです!」
Phoenix
「Hah. Now I'm afraid we've switched places.」
フェニックス
「ハァ。でも今では僕らの場所は入れ替わっちゃったけどね、恐ろしいことに。」
Maya
「What? You mean, you...?」
マヤ
「なんで?なんで、今度はあなたが…?」
Phoenix
「I explained what had happened to Maya.」
フェニックス
「僕は、何が起こったのか、マヤに説明した。」
Maya
「I don't believe it!」
マヤ
「信じらんない!」
Maya
「How many people does that man need to destroy before he's satisfied?
My mother... My sister...」
マヤ
「あの男は、どれだけの人たちを苦しめれば満足するの?
私の母…姉…」
Maya
「And now you!」
マヤ
「そして、今度はあなたまで!」
Maya
「This has gone too far!」
マヤ
「こんなの、いきすぎですよ!」
「have gone too far(いきすぎた行為)」
Maya
「Mr. Wright, please tell me,
is there anything I can do?」
マヤ
「ライトさん、教えてください、
私に出来ること、何かありませんか?」
Phoenix
「Um... well...」
フェニックス
「うーん…そうだな…」
ここでは一番無難な選択肢を選択します。
でも、他の選択肢を選んだ時のマヤの反応が面白そうではありますね。^^;
Phoenix
「Well, you could cheer for me in court.」
フェニックス
「それじゃ、法廷で僕を応援してくれないかな。」
Maya
「Cheer for you?
You mean... like a cheerleader?」
マヤ
「応援する?
チアリーダーみたいに…ってことですか?」
Phoenix
「Huh? Um, yeah, like that.」
フェニックス
「え?うーん、そうだね、そんな感じ。」
Maya
「Alright!
Leave it to me!」
マヤ
「わかりました!
任しといてください!」
Phoenix
「Huh?」
フェニックス
「え?」
Maya
「I'd better go get a uniform and some pom-poms...!」
マヤ
「ユニフォームとポンポンをゲットしてこなきゃ…!」
Phoenix
「W-wait. Wait wait wait.」
フェニックス
「ま、待った。待った待った待った。」
Maya
「What what what?」
マヤ
「なになになに?」
Phoenix
「I'm kidding! It was a joke!」
フェニックス
「ウソウソ!冗談だよ!」
Maya
「No way!」
マヤ
「そんなぁ!」
Phoenix
「No really, I was kidding.
But thanks. It's good to know you're on my side.」
フェニックス
「いやほんと、冗談だったんだよ。
でもありがとう。君が僕の味方になってくれるってわかったから。」
Phoenix
「(And there really isn't anything you can do for me anyway...)」
フェニックス
「(それにほんとは、君に出来ることは特に無いんだよな…)」
Maya
「But... but I can't just sit here and do nothing!」
マヤ
「でも…でも、何もしないでただ座ってるだけなんてできません!」
Maya
「I've got to give that man a piece of my mind!」
マヤ
「私だって、あの男に文句の一つくらい言ってやりたいのに!」
「give ~ a piece of my mind(~に文句を言う、意見を言う)」
=直訳では「心の内に有ることの欠片を与える」。
Phoenix
「Okay.」
フェニックス
「わかった。」
Phoenix
「Then, come to the court tomorrow.」
フェニックス
「それじゃ、明日の法廷に来てくれるかな。」
Maya
「O-okay! I'll be there!」
マヤ
「わ、わかりました!絶対行きます!」
Maya
「I'll show them a thing or two!」
マヤ
「文句のひとつやふたつぐらい、バーンと言ってやりますよ!」
「show 〜 a thing or two(〜に目にもの見せる)」
待て!早まるな!
…法廷で、あなたが発言する機会は無いと思いますよ?^^;
上記セリフの「show them a thing or two」は、
先のセリフ「a piece of my mind」に対応しています。
「a piece of my mind」を意訳すれば「文句」という意味になり、
「show them a thing or two」は「目にもの見せる」となる、と書きましたが、
実際の英文上においては、当たり前ですが「直訳」とか「意訳」というものはありません。
説明が難しいのですが、日本語訳の文では「直訳」と「意訳」では、意味がかなり違ってしまうこともあります。
しかし、当然英文においては「意味はひとつ」なので、本来直訳と意訳で意味が違うことがおかしいのです。
ただ、翻訳するにあたって「直訳しすぎる」と「日本語の文章として」おかしくなってしまいますし、
「意訳しすぎる」と「本来の意味」から「かけ離れ過ぎる」場合があります。
また、上記の様にセリフが続いている場合「後のセリフと辻褄が合わなくなる」場合も出てきてしまいます。
今回のセリフのように、「英語特有の表現を生かした」表現が後に出てくると、
日本語訳した文章だけを見た場合、意味が解かりにくくなってしまうのです。
私は出来る限り「直訳と意訳の中間」を目指しているつもりですが、
まだまだ私の力量不足が露呈している部分も多々あると思います。^^;
そういう所があったとしても、大目に見ていただければ幸いです。(笑)
なんせわたくし修行中の身ですから……(言い訳)
脱線が長くなりましたが、そろそろゲームに戻ります。^^;
画面が暗転し、再びフェニックスのナレーションが始まります。
Phoenix
「It's the beginning of a new century,
yet with crime it's the same old story.」
フェニックス
「新世紀が始まった今でも、
犯罪の件数や内容は昔となんら変わらない。」
「beginning of a new century(新世紀の始まり)」=ここではおそらく「西暦2001年以降」のこと。
蛇足ですが、
世紀の区切りの年をいつからにするかについて、記録によると16世紀末から議論が繰り返されてきた。
公式には21世紀は2001年からである。
これは西暦に0年が存在しないため、1世紀は1年から100年までとなり、
その後100年ずつ区切っていくと21世紀は2001年から2100年までの100年間になるためである。
欧米では21世紀は2000年から始まると考える意見も根強かった。
2000年の幕開けには、新しいミレニアムの始まりとあいまった祝賀イベントなどが各地で行われた。
2000年という区切りがいいことに加え、キリストの大聖年に当たるということも大きい。
日本人の多くはこのような習慣がないため、2001年から始まるとする人が多かった。
政府の公式見解で一度2000年を区切りとして採用しながらそれを撤回して、
後に2001年とアナウンスする国も見られた。
~Wikipediaより~
これは紛らわしいので、間違って覚えている人も結構多いのかもしれませんが^^;
あくまで「21世紀(新世紀)」は「2001年から」です。
Phoenix
「In fact, it's gotten worse.
Lengthy court proceedings are no longer realistic.」
フェニックス
「実際には、悪化する一方だ。
時間のかかる裁判を行っていくことは、もはや現実的ではない。」
「worse(より悪い)」=「bad」の比較級。
「lengthy(長々しい、冗長な)」
「proceed(続行する)」
Phoenix
「Beginning a few years ago,
a limit of three days was put on initial court trials.」
フェニックス
「世紀をまたいでから数年後、
最初の裁判の審理には、最長でも3日間、という区切りが制定された。」
「initial(最初期の、第一の)」
このセリフで説明されている内容は、日本版では「序審法廷制度」と呼ばれていました。
「序審法廷制度(じょしんほうていせいど)」は、逆転裁判の世界における法廷制度。
刑事事件の審理は、まず起訴された容疑者が有罪か無罪かのみを最長3日以内で審理する「序審」と、
有罪が確定した後に被告の量刑などを審理する「本審」とに分かれている。
序審法廷制度はその制度の名称。増加する犯罪に対し、迅速に処理できるように制定された。
ゲーム中で主人公が参加するのは全てこの序審法廷である。
~Wikipediaより~
日本の実際の裁判制度は「地方裁判所→高等裁判所→最高裁判所」の三審制です。
詳しくは各自で調べていただくとして(笑)
逆転裁判の世界では「第一審の地方裁判所での審理」の前に「序審」とよばれる審理があります。
序審の後の「本審」が現実と同じなのかどうかは、ゲーム中での言及がないため解かりません。
あくまでゲーム内でのフィクション設定です。
北米版でも現時点での説明を見る限り日本版と同様の制度のようです。
ただし、実際のアメリカの裁判制度は日本とはさらに違うのでややこしいです。
おおざっぱに言うとアメリカでは「二つの裁判制度」があり、
「連邦裁判所(米国管轄の裁判所)」と「州裁判所(各州管轄の裁判所)」が独立して並立しているようです。
連邦裁判所は日本と同じ「三審制」ですが、州裁判所は「各州でそれぞれ違う」みたいですね。^^;
第一審の「District Court(地方裁判所)」という名称は、連邦裁判所においては共通ですが、
州裁判所においてはこの名称ではない場合もあるようで、各州でバラバラなのだとか……
北米版「Ace Attorney」では「District Court」と言っていますから、連邦裁判所の可能性が高いです。
ただし、日本版では「地裁審理」の前に「第一審とは別」の「序審」があるっぽいのに対し、
北米版では連邦裁判所の「District Court」での「第一審審理そのもの」を「3日間に短縮した」と受け取れます。
…そろそろギブアップです。^^;
全てを説明することは出来ません。^^;
細かい疑問点などは、各自調べてみてください。(笑)
色々と長々書いてきましたが、結局のところ
この裁判制度はゲームオリジナルのフィクションです。(笑)
Phoenix
「Almost all finish in a day.
Most with a guilty verdict.」
フェニックス
「ほとんど全ては、1日で決着する。
有罪の判決をもって。」
Phoenix
「I never thought I would end up in the defendant's chair myself.」
フェニックス
「僕自身が被告人席に座る時が来るなんて、思ってもいなかった。」
Phoenix
「Tomorrow the true culprit will appear as a witness.」
フェニックス
「明日、真犯人が証人として出廷してくるだろう。」
Phoenix
「This is it!
It's me or him!」
フェニックス
「決着の時だ!
敗北するのは、僕か、ヤツか!」
…いよいよ「被告フェニックス・ライトの審理」が開廷します!
事件の真犯人はもはや明白ですので、如何に彼を追求し真実を明らかにできるかが肝心になってきます。
それでは次回に続きます。
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