Phoenix Wright Ace Attorney(逆転裁判)北米版プレイ日記(66)
前回「被害者ミア・フェイが逃げた方向」が問題となりました。
以前の裁判時にエイプリルが証言した内容と、ホワイトが今回した証言の内容は食い違っているわけですが、
その理由としてフェニックスは、
「事件が起こった時、ホワイトはゲートウォーター・ホテルではなく、フェイ法律事務所の中に居た!
だから証言内容が正反対になっているのだ!」
と説明をしました。
これは「ホワイトこそが殺人を犯した真犯人だ!」と告発したに等しい主張です。
これに対してホワイトは「あやふやに証言して誤解させてしまったところを修正して」再度証言をしなおすみたいです。
今回は、そのホワイトの証言を聞くところから再開します。
「-- She Ran to the ”Left” --」
「--被害者が”左”に逃げたことについて--」
White
「Miss May's testimony was correct... as was mine!」
ホワイト
「ミス・メイの証言は正しかったのさ…私の証言と同様にね!」
White
「When you assaulted the girl,
she first ran to the left.」
ホワイト
「弁護士クンが被害者の娘さんに暴行した時、
彼女は最初、左に逃げたんだ。」
White
「And then you hit her, savagely!
That is what I saw.」
ホワイト
「そして君は彼女を殴った、乱暴にね!
それを私は目撃したんだ。」
「savagely」=「in a vicious manner, wildly(物騒な態度で、野蛮に)」
White
「Next, with the last of her strength,
she ran to the right.」
ホワイト
「次に、彼女は最後の力を振り絞って、
右に逃げたんだよ。」
White
「You chased her, and delivered the final blow.」
ホワイト
「君は彼女を追いかけて、最後の一撃をお見舞いしたというわけだ。」
White
「That is what Miss May saw.」
ホワイト
「ミス・メイはそのシーンを目撃したんだね。」
White
「You see?
You hit her twice!」
ホワイト
「お分かりかな?
君は二回、彼女を殴ったんだ!」
White
「Don't you remember, Mr. Lawyer?」
ホワイト
「君は覚えていないのかい、弁護士クン?」
知らねーよ!
身に覚えがないことを覚えてるわけないだろ!
…ただ、この証言の内容はちゃんと整合性が取れています。
以前の証言でホワイトは「最初に事件を目撃して、しばらくしてからメイを呼び寄せた。」と言っていたので、
「メイは最初のシーンを目撃していなかった」ことになるわけです。
ホワイトがここで言いたいのはおそらく、
「メイは最初から見ていたわけではなかったので、最初から見ていた自分の証言とは食い違っていて当然だ。」
という事なのだろうと思います。
ま、全部真っ赤な嘘だけどな!
Judge
「Hmm...
That does seem to make sense.」
裁判官
「ふーむ…
これは筋が通っているように思えますね。」
Judge
「Will you be cross-examining the witness's testimony?」
裁判官
「この証人の証言に対して、反対尋問を行ってみますか?」
Phoenix
「You bet I will!
I mean, yes, Your Honor.」
フェニックス
「やるに決まってるでしょう!
あ、いや、もちろんです、裁判官。」
当然この証言も嘘ですので、証拠品とバッチリ矛盾しています。
問題の箇所はこちらです。
White
「You see?
You hit her twice!」
ホワイト
「お分かりかな?
君は二回、彼女を殴ったんだ!」
この発言は、この証拠品と矛盾しています。
Mia's Autopsy Report(ミアの検死報告書)
Type:Reports(タイプ:報告書)
Received from Detective Dick Gumshoe.(ディック・ガムシュー刑事より受け取った。)
「Died from a blow by a blunt object. May have lived for a few minutes after being hit.
(鈍器による一撃を受けて死亡した。殴打後数分間は生存の可能性あり。)」
Phoenix
「Mr. White!」
フェニックス
「ホワイトさん!」
Phoenix
「The victim died from a ”single” blow!」
フェニックス
「被害者の死因は、”一回”殴られたから、なんですよ!」
Phoenix
「What do you have to say to that?」
フェニックス
「何か言うことはありますか?」
White
「Er... Erp!」
ホワイト
「う…うむぅっ!」
Phoenix
「(Now's my chance to hit him where it counts!)」
フェニックス
「(優位に立ってホワイトを追い詰めるには、今が絶好のチャンスだ!)」
「where it counts」=「in the most advantageous area or sphere(最も有利な場所、範囲、または領域)」
Phoenix
「Mr. White.
Wasn't it you who told this court you were ”abso-posi-lutely perfect”?」
フェニックス
「ホワイトさん。
この法廷で”私は完・絶・対にパーフェクトだ”とか言っていたのは、確かあなたじゃありませんでしたっけ?」
White
「Mmph.」
ホワイト
「むむっ。」
White
「I will refrain from using this phrase from now on.」
ホワイト
「そのフレーズを使用するのは、これからは控えることにしよう。」
「refrain(控える、慎む)」
そうだね。その方がいいね。
Phoenix
「Your Honor, if you could ask the witness for a new testimony...」
フェニックス
「裁判官、もしこの新たな証言に対して何か聞きたいことがあれば…」
ここでエッジワースから「Objection!」が入ります。
Edgeworth
「The witness is obviously confused, Your Honor!」
エッジワース
「証人は今、明らかに混乱している、裁判官!」
Edgeworth
「I would like to request a 10 minute break!」
エッジワース
「ここで10分間の休憩をいただきたい!」
Judge
「Yes... yes, quite.」
裁判官
「ええ…そうですね、そうしましょうか。」
今度はここでフェニックスが「Objection!」です!
Phoenix
「The witness is confused because he's lying!」
フェニックス
「証人が混乱しているのは、彼が嘘をついているからです!」
Phoenix
「I emphatically request that there be no break, Your Honor!」
フェニックス
「僕は、休憩の必要は全くない、と断固として主張します、裁判官!」
「emphatically(断固として、断然)」
このフェニックスのオブジェクションに対して、傍聴席からたくさんの声が上がります。
「(Yeah! We want justice...!)」
「(そうだそうだ!公正な裁判をするべきだ…!)」
「justice(正義、公正、司法、裁判)」
「(Don't let him get away!)」
「(証人を退廷させるんじゃない!)」
Judge
「Very well.」
裁判官
「よろしい。」
Judge
「If the witness would care to revise his testimony...」
裁判官
「それでは証人は、証言を修正したい点があれば修正をして、再度証言を…」
Phoenix
「(The crowd's on my side!
No slipping out of this now, White!)」
フェニックス
「(聴衆は僕の味方だ!
この状況から抜け出すことは出来ないぞ、ホワイト!)」
「slip out(抜け出す、脱出する)」
Judge
「Mr. White?」
裁判官
「ホワイトさん?よろしいですか?」
White
「O... okay...」
ホワイト
「わ…わかった…」
…エッジワースの異議申し立てに対して、一度は同意しようとした裁判官でしたが、
「傍聴人の声」を聞いて「エッジワースの異議は却下せざるを得なくなった」と言ったところでしょうかね。
裏で不正を働く密約があったとしても、この法廷は「公の場」なわけですから、
当然裁判官と言えど「あからさま」に「不正」は出来ません。
世論には逆らえないということですね。
エッジワースとしても、旗色が悪くなったホワイトを一旦退場させて、
裏で対策を練ろうとしての休憩の申し入れだったのでしょうが、
彼の思惑は見事に外されてしまい、結果ホワイトは「混乱したまま」更に証言をしなければならなくなりました。
現状では、かなりフェニックスに有利な状況ですね!
それでは次回、この続きから再開したいと思います。
ツイッター:へろ@Nickhero28
フェイスブック:へろ